4 教育情報の収集・提供システムの構築

 香川県教育センターは,香川大学教育学部附属教育実践総合センターと,2か年にわたって,不登校への対応に関する共同研究に取り組んでまいりました。
 本研究の成果については,「研究成果報告書」にまとめるとともに,2月18日の発表会で報告いたします。
○ システム構築の基本的な考え方 ○ システム構築の基本的な考え方
○ システム構築の基本的な考え方  不登校への対応を考えるうえで,近年,その要因や背景が 多様化・複雑化していることから,学校は関係機関等と連携のためのネットワークを構築し,サポート体制を推進させることが求められている。このような連携協力において,最も大切なことは,その中心にいる不登校児童生徒を意識し,本人にとって有効な支援となっているかどうかを検討していくことである。そこで,個々の児童生徒の状況に応じて,ネットワークを構成する人やシステムがどのように機能すればよいかを具体的に提示していきたいと考えた。
 昨年度,明らかになった課題を受けて,学校と教育支援センターが行動連携を進め,日ごろから連携協力の関係を深めていくための方策を以下のように考えた。研究協力を依頼した小・中学校及び教育支援センターで行われている取り組みから連携協力の方法を具体的に学ぶとともに,学校と教育支援センターをつなぐ一つの手段として,個人カードを提案,活用の成果を検証することにした。

@ 個に応じた支援チームの編成
 学校と教育支援センターが個に応じた支援を行うためには,教職員と指導員とが,支援チームを編成し,それぞれの役割を生かした支援をすることが必要である。そこで,両者がチームを組み,支援した事例を通して,チーム支援が実質的に機能するための具体的な手だてを探る。

A 合同事例検討会の実施
 一人一人の不登校児童生徒について,不登校状況の把握や支援方針の検討を行うためには,連携して支援する者が合同で事例検討会をもつことが有効であると考える。そこで,学校と教育支援センターとが合同で行った事例検討会を取材し,そこで話し合われている内容及び計画・実施した際の工夫について明らかにする。

B 個人カードの作成と活用
 学校と教育支援センターが児童生徒についての情報を共有し,共通理解を深めるために,個人カードを提案することにした。既に各機関において個人カードを作成しているところもあるが,記載内容や活用方法等について,新たに提案する。
○ システム構築の基本的な考え方 (1) 連携の実態調査
@ 連携の記録
 教育支援センターに通級する児童生徒について,小・中学校及び教育支援センターが,互いに電話等で連絡したり,訪問して児童生徒に支援したりした内容について,その日時や方法,内容等を記録してもらった。なお,調査した教育支援センターは,どちらも少年育成センターを兼ねており,常勤職員は3〜4名(補導主事を含む)である。期間は,平成16年9月1日から9月30日の1か月間とした。

A 聞き取り調査
 @の記録をもとに,具体的にどのような情報交換や支援がなされたのかについて,記録者から具体的に聞き取りを行った。

(2) 合同事例検討会の分析
@ 運営についての聞き取り調査
 合同事例検討会を実施した際の企画・運営について調査研究協力委員から聞き取り調査を行った。
 ア 事例検討会を実施した経緯
 イ 目的 
 ウ 参加者とその役割

A 事例検討会の記録
 実際の事例検討会で話し合われた内容を記録し,分析することで,合同事例検討会の果たす役割を明らかにした。

(3) 個人カードの作成と活用
@ 個人カードの作成
 学校と教育支援センターが,不登校児童生徒について情報交換し,共通理解を図るための手段として,個人カードを作成した。
 学校用個人カードは,生育歴や休み始めた経緯等を記入する理解カードと日常の様子や指導・支援の内容を記録する支援カードの2種類,教育支援センター用は,支援カードのみである。

A 個人カードの活用及び聞き取り調査
 研究協力を依頼した学校と教育支援センターに,作成した個人カードを活用してもらった。その後,5か月間活用した時点で,調査研究協力委員に活用状況について,聞き取り調査を行った。

B 個人カードの活用に関するアンケート調査
 5か月間活用した時点で,教職員,指導員等,カードを活用した者を対象に,アンケート調査を行った。
個人カード
 本研究で提案した個人カードは以下の4種類です。

 @ 小学校用理解カード(Excel 21KB)
 A 中学校用理解カード(Excel 21KB)
 B 学校用支援カード(Excel 22KB)
 C 教育支援センター用支援カード(Excel 23KB)

 個人カードはダウンロードして,すぐ使うことができます。御活用ください。